冬山登山のインナーは暖かければOK!?

この記事では、

  • 冬の登山に挑戦したいけど、どれくらい着込めばいいか分からない
  • 寒いからヒートテックは必要?
  • 登山向けの服を買わないとダメ?

このような疑問を解決します。

先に結論をお伝えすると、

  • インナーは暖かいだけはNG!!
  • ヒートテックはNG!!
  • 汗が乾きやすい素材を選ぶ

大切な話なので、わかりやすく説明していきます。

インナーの役割とは?

登山におけるインナーは、ベースレイヤーとも呼ばれます。

汗冷えを防止し、服の中を快適(ドライ)に保つ

役割をしてくれます。

寒い時期は、行動している内は動いているので寒さはあまり感じませんが、少し立ち止まると急に寒さを感じます。

この立ち止まった時に、汗で服が濡れていると、体温が一気に奪われてしまいます。

この汗冷え対策の一つがインナーというわけです。

ユニクロのヒートテックではダメなの?と疑問に思われる方も多いですが、答えはNGです。

理由は、服の中を快適(ドライ)に保てないから。

水に濡れてしまったら乾きずらい素材を使用しているからです。

登山は体をハードに動かすので、汗をかきますよね。登山では、その汗の処理が大切!

どういうことか見ていきましょう。

速乾性の高い素材

服の中を快適(ドライ)に保つためには、汗がすぐに乾く速乾性が大切になってきます。

速乾性の高い素材としては、次の3つが挙げられます。

  • ポリエステル(化学繊維)
  • ウール・メリノウール(天然素材)
  • ハイブリッド

人によって、自分の肌に合う合わないや素材の特徴で選択すべきインナーが決まってきます。

ぜひ、インナー選びの参考にしてください。

ポリエステル(化学繊維)

ポリエステルは、石油などの化学原料から作られる合成繊維で、

  • 速乾性が高い
  • 耐熱性・耐久性が高い
  • 紫外線などで日焼けや劣化がしにくい
  • 手入れがしやすい
  • 肌触りが滑らか

といった特徴があります。

登山では装備が汚れてしまう事も多いので、速乾性以外にも手入れがしやすいというのは、登山向きの素材と言えるでしょう。

ウール・メリノウール(天然素材)

ウールとは羊の毛で、非常に万能な素材です。

  • 吸放湿性に優れる
  • 保温性に優れる
  • 消臭・抗菌に優れる

といった特徴があります。

湿気を吸収したときに熱を放出し、服の中をドライに保てます。

さらに保温性も備えているため、雪山登山に向いている素材です。

しかし、ウールは濡れてしまうと乾きずらいため、汗を大量にかきやすい人は注意が必要です。

ハイブリッド素材

バイブリッド素材とは、これまで紹介した「ポリエステル」と「ウール」を混合した素材。

それぞれの良さを兼ね備えています。

ハイブリッド素材のインナーを取り扱っている代表的なブランドには、

  • Patagonia(パタゴニア)
  • Thermowave(サーモウェイブ)
  • finetrack(ファイントラック)

などがあります。

選び方

素材の違いがわかったところで、実際にどれが自分に合うかを見ていきましょう。

選び方のチェックポイントはこんな感じ▼

  • 素材によってチクチク感が気になる(肌が弱い)タイプか
  • 暑がりor寒がり
  • 半袖or長袖

素材によってチクチク感が気になる(肌が弱い)タイプか

3つの素材を紹介しましたが、その中でも「ウール・メリノウール」は、人によってチクチク感があって嫌だと思う方もいます。

実は私もこの類で、チクチク感があってウール素材は肌に合わないようです…

これに該当する人は、「ポリエステル」か「ハイブリッド」のどちらかを選択すべきでしょう。

暑がりor寒がり

生地の厚みは、「薄手、中厚手、厚手」とありますが、自分のタイプに合わせて着こなさなければいけません。

とはいえ、「暑がりor寒がり」でなければ中厚手で十分だと思います。

もし寒がりな方であれば、厚手の購入がオススメ

そうすると、暑がりの方は薄手?

と思われるかもしれませんが、今回は、寒い時期を想定しているので、暑がりの方でも中厚手くらいが無難でしょう。

それでも暑くなるようであれば、レイヤリングで調整したり、場合によっては薄手生地の購入も検討する必要があるかもしれません。
※レイヤリングについては、別の記事で解説します。

半袖or長袖

半袖か長袖かについては、基本的には好みで決めていいでしょう。

しかし、暑い寒いの体温調整によって使い分けることはもちろん、それ以外にも注意するポイントがあります。

  • ごわつくから半袖がいい
  • フリースに直接肌が触れるのが気持ち悪い
  • 汗をかくから腕までカバーしたい

寒さばかりを気にして、これらのポイントを意外と忘れてしまいがちなので忘れずチェックしましょう。

※インナーはあくまで一番下に着るものなので、上着を着込むことを忘れずに!

おまけ(筆者のおすすめレイヤリング)

参考までに私の普段のレイヤリングを紹介します。

まず前提として、私は寒がりで、汗はかきづらいタイプです。

一番下に着るのはこれ▼

引用:ミレー公式オンラインストア

MILLET(ミレー)のドライナミックメッシュ(通称:あみあみ)

先に述べたように、寒がりなので長袖を着ています。

その上に、

montbell(モンベル)のジオライン(中厚手)

引用:モンベル公式オンラインショップ

これも長袖を着ています。

その上にミドルレイヤー、アウターレイヤーと重ね着をして体温調節しています。

汗の処理はドライナミックメッシュで吸湿し、保温をジオラインが担当しているイメージです。

これなら汗をかいてもドライをキープして、保温もしてくれます。

とにかく汗で不快な気持ちになりたくないので、徹底して対策しています。

おすすめのインナー5選

初心者の方向けに、安定の性能を持つ商品をまとめました。

選び方を参考に、自分に合う商品を探してみてください。

montbell(モンベル) ジオラインM.W中厚手

1つ目は、先ほど紹介したmontbellのジオラインM.W中厚手

ポリエステル100%で、素早く汗を吸水拡散。保温性が高いのが特徴です。

素肌に触れてもチクチクしない着心地で、肌が弱い人にもおすすめ。

finetrack(ファイントラック) メリノスピン・サーモ

2つ目は、finetrack(ファイントラック)のメリノスピン・サーモ

未防縮メリノウールとポリエステルのハイブリッド素材で、ウールなのに速乾性が高いのが特徴。

大量の汗にも対応できる吸汗性と速乾性を兼ね備えているので、冬期の登山にも適しています。

icebreaker(アイスブレーカー) 200 オアシス ロングスリーブ クルー

3つ目は、icebreaker(アイスブレーカー)の200 オアシス ロングスリーブ クルー

メリノウール100%で、最高品質のメリノウールを使用を使用する事で、チクチクしにくいと評判。

優しい暖かさと、ストレッチ性がありハードな場面でも動きやすさを確保できます。

montbell(モンベル) スーパーメリノウールM.W中厚手

4つ目は、montbellのスーパーメリノウールM.W中厚手

素材は、ウール85%+ポリエステル15% を使用。何といってもコスパ最強の一品。

初めてベースレイヤーをご購入される方は、まずはこちらの商品を試して見てもいいかもしれません。

MILLET(ミレー) ドライナミック メッシュ

5つ目は、MILLET(ミレー)のドライナミック メッシュ

こちらの商品は、これまで紹介した商品とは違い、汗を拡散しドライを保つ事に特化した商品になります。

私も愛用していますが、買って後悔はしないと言い切れるほどおすすめの商品です。

おまけで紹介したように、このドライナミックメッシュに保温性の高いインナーを重ね着するのがいいでしょう。

まとめ

最後に、まとめです。

今回のチェックポイント▼

  • 肌に合う素材か
  • 速乾性の高い素材を選ぶ
  • 体質に合わせて半袖or長袖を選ぶ
  • インナーの重ね着も選択肢の一つ(ドライインナー + 保温インナー)

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